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【救急救命士 国家試験】救急救命処置・特定行為の問題10選|過去5年の出題頻度順に解説【11版対応】

救急救命士国家試験 救急救命処置・特定行為の問題10選(過去5年の出題頻度順に解説)

 

こんにちは。救急救命士学習塾の空飯です。

この記事では、救急救命士国家試験の「救急救命処置・特定行為」分野の問題を10問まとめました。

並び順は適当ではありません。第45回〜第49回(過去5年分)の国家試験を1問ずつ分析し、類題が多く出ているテーマから順番に並べています。上から解いていけば、出やすいところから効率よく得点力がつきます。

答えは各問題の下の「▼答えと解説を見る」を押すと開きます。まずは自力で解いてみてください。

▶ 他の分野の問題は救急救命士 国家試験の問題(分野別まとめ)から解けます。

|この記事を書いた人空飯:救急救命士学習塾の救命士、元消防士

この記事を書いている私は、2007年から2019年までの12年間、消防吏員・救急隊員として勤務していました。2014年に救急救命東京研修所(エルスタ東京)に入校し、卒業しました。もちろん救急救命士の国家試験は合格済み。一応、当時所属していた消防本部で最年少で救命士になれたので、その方法を発信してます。

【2026年4月7日】

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救急救命処置・特定行為は毎年どれくらい出る?

救急救命士国家試験の救急救命処置・特定行為分野の頻出テーマ(第45〜49回の類題数)

特定行為は救急救命士だけに認められた処置なので、毎年かならず出題される分野です。第45〜49回を数えると、救急救命処置・特定行為に関わる問題は毎年およそ10〜12問出ています。

特にD問題(状況設定)では「この傷病者に、次に行うべき処置はどれか」という形で、静脈路確保・輸液の指示要請や気道確保器具の選択が毎年のように問われます。「どの状態の傷病者に」「どの指示で」「何ができるか」をセットで覚えましょう。

順位 テーマ 過去5年の類題数
1 特定行為と指示(具体的・包括的) 約9問
2 傷病者の状態と使える処置 約7問
3 血糖測定とブドウ糖投与 約7問
4 気管挿管 約6問
5 声門上気道デバイス 約5問
6 アドレナリン投与 約5問
7 静脈路確保の手順 約4問
8 心肺機能停止前の静脈路確保・輸液 約4問
9 ビデオ硬性挿管用喉頭鏡 約3問
10 自己注射用アドレナリン(エピペン) 約3問

※類題数は当塾が第45〜49回の問題を分類して数えたものです(D問題の「次に行う処置」も含みます)。電気ショックの適応や心停止の判断は心肺蘇生・心停止の問題10選で扱っています。

【第1位】特定行為と指示(具体的・包括的)(類題 約9問)

具体的指示が必要な特定行為と、包括的指示で行える救急救命処置の比較

問題1 包括的指示で行える救急救命処置はどれか。1つ選べ。(第48回 午後B 問5)

  1. ブドウ糖溶液の投与
  2. アドレナリンの静脈内投与
  3. 血糖測定器を用いた血糖測定
  4. 気管内チューブによる気道確保
  5. 乳酸リンゲル液を用いた静脈路確保
▼答えと解説を見る

答え:3. 血糖測定器を用いた血糖測定

救急救命処置は、医師の「具体的指示」が必要な特定行為と、それ以外の「包括的指示」で行える処置に分かれます。毎年必ず出るので、特定行為を丸ごと覚えてしまいましょう。

具体的指示が必要(特定行為) 包括的指示で行える(例)
・乳酸リンゲル液を用いた静脈路確保と輸液
・器具による気道確保(声門上気道デバイス・気管内チューブ)
・アドレナリン(薬剤)の投与
・ブドウ糖溶液の投与
・血糖測定器を用いた血糖測定
・経口・経鼻エアウエイによる気道確保
・AEDによる除細動
・自己注射用アドレナリン(エピペン)の投与 など

血糖測定は低血糖をすばやく見つけるため包括的指示で行えますが、低血糖が確認されたあとのブドウ糖投与は具体的指示が必要です。この「測定はOK、投与は指示」の違いがよく狙われます。

【11版 p.257〜258】

【第2位】傷病者の状態と使える処置(類題 約7問)

傷病者の状態(心肺停止・呼吸機能停止・心肺機能停止前)と実施できる特定行為の一覧

問題2 脈拍触知可能な呼吸機能停止傷病者に対して実施可能な救急救命処置はどれか。1つ選べ。(第46回 午前A 問42)

  1. アドレナリンの投与
  2. ブドウ糖溶液の投与
  3. 気管内チューブによる気道確保
  4. 声門上気道デバイスを用いた気道確保
  5. 乳酸リンゲル液を用いた静脈路確保および輸液
▼答えと解説を見る

答え:4. 声門上気道デバイスを用いた気道確保

特定行為は「傷病者がどの状態か」で使えるものが決まります。

  • 心臓も呼吸も止まっている(心肺停止):声門上気道デバイス、気管挿管、アドレナリン、静脈路確保のための輸液
  • 呼吸だけ止まっている(脈は触れる):声門上気道デバイスによる気道確保(静脈路確保のための輸液も対象)。気管挿管・アドレナリンは使えない
  • 心肺機能停止前の重度傷病者:静脈路確保と輸液(ショックなど)、ブドウ糖投与(低血糖)

1・3:アドレナリンと気管挿管は心臓が止まっていることが条件です。2:ブドウ糖は低血糖が確認された場合。5:選択肢の「静脈路確保および輸液」は、ショックなど循環が悪化している心肺機能停止前の傷病者に行う処置で、この傷病者は対象ではありません。

【第3位】血糖測定とブドウ糖投与(類題 約7問)

血糖測定からブドウ糖投与までの流れ(50mg/dL未満で具体的指示、静脈路確保、50%ブドウ糖20mL×2本)

問題3 血糖測定とブドウ糖溶液注射について正しいのはどれか。1つ選べ。(第46回 午前A 問34)

  1. 血糖測定の対象は15歳以上である。
  2. ブドウ糖溶液20mL1本を急速に投与する。
  3. ブドウ糖溶液投与後は5分毎に意識レベルを確認する。
  4. ブドウ糖溶液投与には医師の具体的指示が必要である。
  5. 静脈路確保のための輸液を医師の包括的指示に基づいて実施する。
▼答えと解説を見る

答え:4. ブドウ糖溶液投与には医師の具体的指示が必要である。

ブドウ糖溶液の投与は特定行為なので、具体的指示が必要です。流れで覚えましょう。

  1. 意識障害の傷病者で血糖測定(包括的指示で可)
  2. 低血糖(目安は50mg/dL未満)が確認されたら、医師に具体的指示を要請
  3. 静脈路確保(これも特定行為)→ 50%ブドウ糖溶液20mLを2本投与するのが基本
  4. 投与後はすぐ(2〜3分以内)に意識レベルを再評価

2は「1本」ではなく基本2本、3は「5分毎」ではなく投与後すぐに評価、5は静脈路確保も具体的指示が必要なので誤りです。

【第4位】気管挿管(類題 約6問)

問題4 喉頭鏡を用いた喉頭展開時にすべての構造が確認されれば気管挿管を試みてよいのはどれか。1つ選べ。(第46回 午後B 問17)

  1. 舌根
  2. 声門
  3. 喉頭蓋
  4. 咽頭後壁
  5. 喉頭蓋谷
▼答えと解説を見る

答え:2. 声門

喉頭鏡で舌を左によけながら進むと、舌根 → 喉頭蓋 → 喉頭蓋谷の順に見えてきます。ブレードの先端を喉頭蓋谷に入れて持ち上げると、喉頭蓋が起きて声門が見えます。

  • 声門の全体が見える(コーマック分類グレード1)なら挿管は容易
  • 声門が見えないまま、手さぐりでチューブを入れてはいけない(食道挿管の危険)
  • きれいに見るにはスニッフィングポジション(枕で頭を少し上げ、あごを突き出す姿勢)が大切

あわせて出るポイント:挿管後は聴診(心窩部と両肺)・胸の上がり・カプノメータなどで、チューブが気管に入っているかを必ず確認します。

【第5位】声門上気道デバイス(類題 約5問)

問題5 救急救命処置としてのラリンゲアルマスクの使用について正しいのはどれか。1つ選べ。(第47回 午後B 問15)

  1. 気管内へ挿入する。
  2. カフには水を注入する。
  3. 使用には喉頭鏡が必要である。
  4. 喉頭外傷の傷病者にも使用できる。
  5. 挿入には医師の具体的指示が必要である。
▼答えと解説を見る

答え:5. 挿入には医師の具体的指示が必要である。

ラリンゲアルマスクなどの声門上気道デバイスは、器具による気道確保なので特定行為です。

  • 1:気管には入れず、喉頭のまわりをカフで覆って換気する器具です。
  • 2:カフには空気を入れます。
  • 3:喉頭鏡なしで挿入できます(補助的に使う地域もある)。
  • 4:咽頭・喉頭に外傷や変形がある場合は使えません。

気管内チューブより確実性は劣り、換気の圧が高いと空気がもれやすい点も覚えておきましょう。

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【第6位】アドレナリン投与(類題 約5問)

問題6 心肺機能停止傷病者へのアドレナリン投与時の変化について、心拍再開が期待できるのはどれか。1つ選べ。(第48回 午前A 問28)

  1. 体温が低下する。
  2. 心室細動で振幅が大きくなる。
  3. 呼気二酸化炭素分圧が減少する。
  4. PEAでQRS波形の幅が広くなる。
  5. PEAでQRS波形の数が減少する。
▼答えと解説を見る

答え:2. 心室細動で振幅が大きくなる。

アドレナリンは心臓と脳への血流を増やし、心拍再開をねらう薬です。効いているサインと、悪くなっているサインを分けて覚えます。

心拍再開が期待できる 状態が悪い
心室細動の振幅が大きくなる(除細動が成功しやすい) 心室細動の振幅が小さくなる
PEAでQRSが速く・幅が狭い PEAでQRSが遅く・幅が広い(4・5)
呼気CO2(PETCO2)が上昇する PETCO2が低いまま(3)

1の体温低下は心拍再開のサインではありません。

【11版 p.479〜484】

【第7位】静脈路確保の手順(類題 約4問)

問題7 救急救命士による静脈路確保において、はじめに行うのはどれか。1つ選べ。(第49回 午後B 問11)

  1. 駆血帯の装着
  2. 穿刺部の消毒
  3. 輸液回路の準備
  4. 穿刺部皮膚の緊張
  5. 静脈のうっ血の確認
▼答えと解説を見る

答え:3. 輸液回路の準備

静脈路確保は準備 → 駆血 → 消毒 → 穿刺の順です。

  1. 輸液回路の準備(必要が予想されるときは、出場途上の車内で準備しておく)
  2. 駆血帯を巻いて、静脈のうっ血を確認
  3. 穿刺部を消毒
  4. 穿刺部より末梢側の皮膚を軽く引っ張って(緊張させて)血管を固定し、穿刺

先に駆血してしまうと、回路を準備している間ずっと腕をしめつけることになります。「最初は回路の準備」と覚えましょう。

【11版 p.386〜388】

【第8位】心肺機能停止前の静脈路確保・輸液(類題 約4問)

問題8 救急救命士が行う心肺機能停止前の静脈路確保の適応でないのはどれか。1つ選べ。(問題集830より)

  1. 心原性ショック
  2. 血糖値40mg/dL
  3. 敗血症性ショック
  4. クラッシュ症候群
  5. 脊髄損傷に伴うショック
▼答えと解説を見る

答え:1. 心原性ショック

心肺機能停止前の静脈路確保・輸液は、ショックが疑われる傷病者やクラッシュ症候群、低血糖(ブドウ糖投与のため)が対象です。

ただし心原性ショックが強く疑われる場合は対象外です。心臓のポンプ機能が落ちているところに輸液をすると、心臓の負担が増えて肺水腫などを悪化させるおそれがあるからです。

【11版 p.383】

【第9位】ビデオ硬性挿管用喉頭鏡(類題 約3問)

問題9 ビデオ硬性喉頭鏡を用いた気管挿管について正しいのはどれか。1つ選べ。(問題集830より)

  1. スニッフィングポジションをとる。
  2. マッキントッシュ型喉頭鏡より技能習得が困難である。
  3. 吐物や口腔内出血の存在があると視野の確保が困難となる。
  4. エアウェイスコープのイントロック先端は喉頭蓋谷に進める。
  5. 目視しているので聴診による確認は必要ない。
▼答えと解説を見る

答え:3. 吐物や口腔内出血の存在があると視野の確保が困難となる。

ビデオ硬性挿管用喉頭鏡は、先端のカメラで声門を画面に映しながら挿管する器具です。

  • 1:頭を後ろにそらさなくても声門が見えるので、スニッフィングポジションは不要。だから頸髄損傷が疑われる傷病者で使用が考慮されます。
  • 2:声門が見やすく、マッキントッシュ型より習得しやすい。
  • 3:カメラのレンズが吐物や血液でよごれると見えなくなる → これが弱点(正解)。
  • 4:イントロックの先端は喉頭蓋谷ではなく、喉頭蓋の下(背側)にすべり込ませる。
  • 5:画面で見ていても、聴診での確認は必ず行う。

【11版 p.364】

【第10位】自己注射用アドレナリン(エピペン)(類題 約3問)

問題10 自己注射用アドレナリン(エピペン®)を使用すべきアナフィラキシーの症状はどれか。1つ選べ。(第45回 午前A 問95)

  1. 悪心
  2. 発熱
  3. 鼻汁
  4. じんま疹
  5. 声のかすれ
▼答えと解説を見る

答え:5. 声のかすれ

声のかすれは、のど(喉頭)がむくんで気道がふさがりかけているサインです。エピペンを使うべき症状は、次のような命にかかわる症状です。

  • 呼吸器:のどや胸がしめつけられる、声がかすれる、犬が吠えるような咳、ゼーゼーする
  • 消化器:くり返し吐き続ける、がまんできない強い腹痛
  • 全身:唇や爪が青白い、脈が触れにくい、意識がもうろう、ぐったりしている

あわせて出るポイント:本人に処方されたエピペンは、本人や家族が使えないとき、救急救命士が具体的指示なしで投与できます(特定行為ではない)。

救急救命処置・特定行為の要点まとめ

救急救命処置・特定行為の要点まとめ(5つのポイント)
テーマ これだけは覚える
特定行為 静脈路確保と輸液/器具による気道確保/アドレナリン/ブドウ糖 → 具体的指示が必要
包括的指示 血糖測定、経口・経鼻エアウエイ、AED、エピペン など
状態と処置 呼吸だけ停止=声門上気道デバイス/アドレナリン・気管挿管は心停止が条件
ブドウ糖 50mg/dL未満が目安。50%ブドウ糖20mL×2本、投与後すぐ再評価
気管挿管 声門を確認して挿入。スニッフィングポジション。挿入後は必ず位置確認
声門上気道デバイス 気管に入れない。カフは空気。喉頭鏡は不要。喉頭外傷には使えない
アドレナリン VFの振幅が大きくなる・PETCO2上昇は良いサイン
静脈路確保 回路の準備 → 駆血 → 消毒 → 穿刺。心原性ショックは輸液の対象外
ビデオ喉頭鏡 頸髄損傷で考慮。吐物・出血で見えにくい。聴診確認は必須

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いかがでしたか?10問中8問以上できた人は、救急救命処置・特定行為はかなり仕上がっています。間違えた問題は「ラッキー」と思って、テキストの該当ページを読み直しましょう。

問題8・9は、塾で使っている「問題集830」からの出題です。テキストの順番どおりに国試に出るポイントを確認できるようになっています。

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空飯は19歳で消防士になり、26歳でエルスタ東京へ、
そして最年少で救命士となりました。
研修前には救命士国家試験合格レベルで、
最高に充実したエルスタ生活を送りました。

ですが、
最初から勉強ができた方ではありません。
勉強は超苦手で、高校は実業高校なのにテストで赤点とってたくらいです。

お前には才能があったんだろ?とも言われます。

僕はもともと勉強が得意だったわけでもなければ、
暗記が得意だったわけでも、
ましてや仕事ができたわけでもありません。

そんな僕でも自信を得ることができて、
研修所入校前に救命士国家試験合格レベルになりました。
エルスタ生活にもとても良い影響をもたらしました。
結局、勉強方法を『知るかor知らないか』なんですよね。

どんな人でも研修所入校前に国家試験合格レベルになれます。

やり方さえ学んでいけば誰でも自信をもって救命士になれる。
僕、空飯がどのように救命士になったのかを下記の記事では公開してます。

研修所入校前に救命士国家試験合格レベルになった空飯のリアル物語

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ABOUT US
空飯元救急救命士・救急救命士学習塾 代表
救急救命士学習塾 代表。元消防吏員・救急救命士。 2007年から2019年までの12年間、消防で救急隊員として勤務。2014年に救急救命東京研修所(エルスタ東京)に入校し、所属していた消防本部で最年少の救急救命士になる。 勉強が苦手だった自身の経験から効率の良い勉強法を体系化し、11版テキスト準拠の「問題集830」を作成。2019年に救急救命士学習塾を立ち上げ、国家試験の個別指導は300件以上にのぼる。 現在はYouTube・Instagram・LINEオープンチャット(約330人)で救急救命士国家試験の対策を発信しています。