こんにちは!!救命士学習塾講師のHARUです。
僕も塾長と同じで救急救命士東京研修所(エルスタ)の卒業生です。
救急救命士の運用が始まってから10年以上のキャリアを持ちます。
今回は「医療機関に勤務する救急救命士の診療報酬について」お伝えしていきまいと思います。
医療報酬って聞いても「医師が処置したら発生しているあれだよね??」ってあまりなじみがありません。
それなので、この記事はこんな人におススメです。
このことを具体的にお伝えします。
まず、診療報酬が新設された背景は、
令和3年10月1日の救急救命士法が改正によるものです。
下の文は、新設された救急救命管理科(救急救命士の医療報酬)になります。
そもそも、診療報酬ってどんなことなのかな??そこがよくわからなくて・・・。
改めて、診療報酬を示させてもらうと、
保険医療機関及び保険薬局が保険医療サービスに対する
対価として保険者から受け取る報酬で、診療報酬点数表では、個々の技術、サービスを点数化(1点10円)して評価されもの。
ということになります。
また、たとえば、気管挿管は限られた医療職種しかできません。その限られた医療職種の医療行為に対しての報酬になります。
分かりやすく言うと、その資格があるからこそできる医療行為に対しての報酬になるので、資格がなくてもできる行為(血圧測定、血中酸素飽和度)は、対象になっていないです。
「診療報酬点数表」が病気やけがで病院にかかった時に、明細書と一緒にもらってると思うんだ。それをみたら、医療機関でどんな保健医療サービスを受けたか確認することができるよね。
確かにもらっているね!!
私のイメージでは、診療報酬ってドクターが処置したときに発生するものって感じがするんだけど・・・。
例を出すと、
医師が処置をして、診療報酬として計上するもの。
看護師が看護をおこなうもの。
レントゲン技師がレントゲンを撮るもの。
作業療法士が指導するもの。等々あります。
そして今回は、医療機関に勤務する救急救命士が行った処置に対して、救急救命管理科が新設されました。
医療報酬に対する疑問の結論は↓のようになります。
・医療報酬の対象となる処置は救急救命士が行う救急救命処置です。
・医療報酬の加算点数は500点になります。
・救急救命士の病院からの採用が増える可能性があります。
医療機関に勤務する救急救命士に医療報酬が認められたということは、「病院にとって、大きな存在になれる」ってことだよね!!
なぜなら、救急救命士の処置で、医療報酬が発生するからです。
これは、病院に勤務する救急救命士の「大きな変革」だと思います。
病院側からしても、いい方おかしいけど「稼いでくれる職種が増えた」ってことになるもんね。「稼いでくれる」って思いがあったら、雇っている方も、「価値がある存在」になってくるね!!
たとえば、いろんな病院に「名医」っているけど、救急外来の「名救命士」っていうもの生まれてきちゃったりしてね(笑)
こんなみたいに↓↓
でもたしかに、「処置の腕」は求められちゃうかもね(笑)
今回は「処置の腕の話」ではなく診療報酬の話です!!
「救急救命士の医療報酬について」を3点解説していきます。
もくじ
救急救命士の医療報酬の対象となる処置は救急救命処置です。
救急救命士が行う処置の内容で診療報酬の対象となる処置は救急救命処置(医師の具体的指示下の処置、特定行為以下5項目)になります。
・静脈路確保
・食道閉鎖式エアウェイ、ラリンゲアルマスク、気管内チューブを用いた気道確保
・アドレナリン投与
・ブドウ糖投与
・心肺停止状態前の静脈路確保及び輸液
なぜなら、限られた医療職種しかできない医療行為だからです。
例えば、救急救命処置は全33行為ありますが、救急救命士の限られた医療行為はいわゆる「特定行為」になります。
救急救命処置には、救急救命士でなくてもできる処置(言い方悪いですが、誰でもできる血圧測定、聴診器での聴診)があります。こういったものは、救急救命士に限られたものではないので医療報酬として計上されません。
実は、この改正された文を深堀すると、2つの条件があります。
①医療報酬発生には医師の具体的指示が必要
②医療報酬は救急救命士にではなく、指示を出した医師に対して発生すること
になります。
それぞれ解説していきます。
①医療報酬が発生には医師からの指示が必須です
この文章のとおり、「必要な指示を行った場合」となっています。
ここに医療報酬の発生条件として、注釈がありますが、そもそも救急救命処置自体が「医師の指示が必要」と位置付けられていています。
さらにいわゆる「特定行為」は医師の指示が必須となる医療行為になるので、特定行為を行う=医療報酬発生の条件を満たすと考えてもいいと思います。
②医療報酬は救急救命士にではなく、指示を出した医師に対して発生します
「当該指示等を行った医師の所属する保険医療機関において算定する」と明記されているので、医師に対して医療報酬が発生するということが分かります。
それなので医療報酬の項目が「救急救命管理料」となっていることが分かります。
処置自体に医療報酬がつくのであれば、「救急救命処置料」となっていてもおかしくないですもんね・・・💦
なんだか複雑💦
確かに医療報酬自体は医師に計上させます。
しかし、指示を受けて実際に処置をする人が必要なわけです。
つまり、救急救命士がいないと、この医療報酬は発生しません。そこを勘違いしてはいけません。
救急救命士の医療報酬が発生する処置は以下の5項目になります。
・静脈路確保
・食道閉鎖式エアウェイ、ラリンゲアルマスク、気管内チューブを用いた気道確保
・アドレナリン投与
・ブドウ糖投与
・心肺停止状態前の静脈路確保及び輸液
その医療報酬の発生条件としては、
①医療報酬発生には医師の具体的指示が必要なこと
②医療報酬は救急救命士にではなく、指示を出した医師に対して発生すること
があります。
医療報酬の加算点数は500点になります。
救急救命士が行う処置の診療報酬は500点になります。
では実際、医師が行っている処置と救急救命士が行っている処置とを比べてみたいと思います。
医師との医療報酬の違い
医療報酬は480点になります。
一方、救急救命士が医師の指示をもらって行った気管内挿管は500点になります✨
どうやら、救急救命士の勝ちみたいです!!
ついに、我々の時代がきましたーーー!!
BY キッド
医師は処置の一つ(気管内挿管)で、480点。
救急救命士はいくら処置を行なっても500点だよね?
医師が処置の連続技を発揮したら、もうかなわないでしょ💦
そのとおり!!うかつに喜んでしまいました。
救急救命士は処置をいくら行っても、500点までです。
ですが、気管内挿管だけになると、医師よりも診療報酬の単価が高いです!!
これは、ひとつ誇れることかなって思います!!
救急救命士が行う処置に対しての診療報酬は500点になります。
※医師が気管内挿管を行った場合、診療報酬(項目、救命のための気管内挿管)は480点になります。
救急救命士の病院からの採用が増える可能性があります。
救急救命士の病院からの採用が増える可能性があります。
なぜなら、いままで救急外来の処置で救急救命士からの医療報酬が発生するからです。
病院側からしても、いい方おかしいけど「稼いでくれる職種が増えた」ってことになるもんね。「稼いでくれる」って思いがあったら、雇っている方も、「価値がある存在」になってくるね!!
ってことがあります。
つまり、どういうことが言えるかというと、これからは、救急外来で、救急救命士が処置をすることができるようになり、経営者から見ると、
※今まで処置ができていたのは医師のみでした。
救急外来で処置ができる+医療報酬が発生する=病院がうるおう
ということになります。
これから先は、チャンスだと思います!!
※採用のチャンスが増えました!!
あとは「あなた」が日々手技を磨き、周りを認めさせるだけです!!
救急救命士の病院からの採用が増える可能性があります。
それは、診療報酬を発生させてくれる医療職種だからです。
まとめ
・医療報酬の対象となる処置は救急救命士が行う救急救命処置です。
救急救命士の医療報酬が発生する処置は以下の5項目になります。
・静脈路確保
・食道閉鎖式エアウェイ、ラリンゲアルマスク、気管内チューブを用いた気道確保
・アドレナリン投与
・ブドウ糖投与
・心肺停止状態前の静脈路確保及び輸液
その医療報酬の発生条件としては、
①医療報酬発生には医師の具体的指示が必要なこと
②医療報酬は救急救命士にではなく、指示を出した医師に対して発生すること
があります。
・医療報酬の加算点数は500点になります。
救急救命士が行う処置に対しての診療報酬は500点になります。
※医師が気管内挿管を行った場合、診療報酬(項目、救命のための気管内挿管)は480点になります。
・救急救命士の病院からの採用が増える可能性があります。
救急救命士の病院からの採用が増える可能性があります。
それは、診療報酬を発生させてくれる医療職種だからです。
HARUに教えてもらったんだけど、改めて病院での「存在感」が出てきたって感じがするよね!!
確かにそうだと思うよ・・・。
こういったら、言い過ぎかもしれないけど、病院に雇ってもらっている以上、「存在感」ってことは必要だとは思うんだよね・・・。
その存在感の一つに「医療報酬」って形があって、「数字で自分の処置が評価されている」ってことなんだよね!!
実際に病院にも、「お金」が発生しているわけだし。
まぎれもなく、これは大きい存在感だと思うだ。
一歩一歩救急救命士の歴史が刻まれてく感じだよ。
その分、責任も大きくなるけど、そのプレッシャーに負けずに頑張ってほしいな!!
いつも応援しているからね!!
・医療報酬の対象となる救急救命士の処置を知りたい人。
・医療報酬となる処置の条件を知りたい人
・加算点数はどれくらいになるか知りたい人。