こんにちは、空飯です。
今回は致死性不整脈についての説明です。
健康で若い人にでも起こりうる致死性不整脈。
どのような症状で何が原因で起きるのか。
どのような人に起きやすいのか。
どのように対応すれば死ななくてすむのか。
そもそも致死性の不整脈とは何か?
これらをわかりやすくまとめました!
救急隊員の皆さんは、一般の方に説明できるようになりましょう。
わかりやすい説明方法も記載してますので参考にしてみてください。
致死性不整脈とは
「心室細動」と「心室頻拍」のことです。
放置すると短時間で死亡してしまう危険性の高い不整脈です。
「心室細動」と「心室頻拍」は頻脈性不整脈と言われます。
意識消失・突然死の原因となることがあります。
心室細動(VF)とは
心筋が細かく震えたようになり(1分間に300回以上不規則に震えるように痙攣)、心室からの有効な血液拍出ができなくなっている状態であり、心肺停止として扱われます。
早期に除細動(AED)を行うことで正常な心拍動を確認できる可能性があり、救急蘇生法の重要な対象。
心電図上では基線が不規則にゆれているような波形が確認できます。
「目の前で人が突然倒れて意識がない。」という通報内容。
救急隊が現場に着くと致死性不整脈に遭遇することがあります。
これは心臓が止まる直前に細かく痙攣するためです。
波形が大きいほど心臓に力が残っている状態です。
逆に、この波形の大きさがだんだんと小さくなって行き、最後にはフラットになります。
この心臓の痙攣を元の正常な動きに戻せる可能性があるのがAEDです。
AEDは心電図波形を自動で判別してくれます。
救命士は波形を目視で観察し、心室細動と無脈性心室頻拍と判断したときに電気ショックをかけます。
心室細動の原因
先天性のQT延長症候群やブルガダ症候群、心筋梗塞、脳卒中、心不全の進行といった病気に起因したりします。
また、ジョギングや激しいトレーニングしても原因とななります。(松村邦洋さんはこれ)
他には胸部にボールなどが当たった刺激や感電によるショックによっても心室細動は誘発。
さらには過労、強いストレス、睡眠不足も原因となりえるので注意が必要です。
実際の心室細動の動画
致死性不整脈(心室細動)突然死に関する質問と回答
心室細動の症状と原因及び、処置について
昨夜、他社のお世話になっている方が、心室細動で亡くなられました。
夜中の出来事です。
普段から、自覚症状は無かったようです。
急にこんな事って、良くあるケースなのでしょうか?
心室細動の症状と原因及び、処置について教えて下さい。
宜しくお願いします。
昔で言うなら心不全での死亡ですね。
とにかく病死でなく突然死んだ人はすべて心不全として処理されました。心臓が止まった原因は調べればいろいろあるのでしょうが、死因に不審な点がなければ死亡診断書には心不全と書かれました。心臓が止まるまでにはいろいろな心電図の波形が出てくるのですが、その一歩手前は心室細動という形をとります。
心臓がやみくもに動いているだけで血液を全身に送ることができない状態です。
もちろん心臓にもきちんとした血液は送られないので、心臓の筋肉はやがて酸素不足で死んでしまいます。そうならないためには、一度心臓の無駄な動きを止めてやる必要があるのです。
それが除細動という、テレビで見る電気ショックですね。除細動が成功すると心臓の動きが止まりますので、心肺蘇生法ができなければなりません。
これらの処置はAED(自動式体外除細動器)の普及に伴い一般の人でも応急処置が行えるようになりました。消防署で講習を行っていますので一度受講されることをお勧めします。
出典 おしえて!goo
心室頻拍(VT)とは
心拍数が1分間に150~200/分となる規則的な心拍発作。
心室性期外収縮が重要化したものと考えてよい。
致死性不整脈が起きるとどうなる?
ます、こちらの記事をご覧ください。
このように人が死にゆくとき、死戦期呼吸という特殊な呼吸をしてから完全に動かなくなることがあります。
このような口をパクパクさせているような呼吸を見つけたら心肺停止かもしれません。
同時に致死性不整脈が出現している可能性もあります。
これらに対する処置は心肺蘇生法です。
胸骨圧迫(心臓マッサージ)と人工呼吸とAEDが有効です。
致死性不整脈に対する処置
心肺蘇生法とAEDで助けられる可能性があります。
特に若い方などが突然倒れたりした場合は救命できる可能性が高いです。
早期に心肺蘇生を行えば十分に助けられる可能性はあります。
もしかしたら身近な人が同じように倒れてしまうかもしれません。
そうなったとき、対応できるように救命講習を受講しましょう。
消防署などで無料で受けられます。
こちらでAEDの使い方をまとめていますので参考にしてください。
AEDを使用した動画がこちらです。
AEDを使用すると動画のように体が「ビクッ!」となります。
まとめ
- 致死性の不整脈とは心室細動(VF)と心室頻拍(VT)のことをさす。
- 致死性不整脈に陥ると心停止扱いとなる(痙攣して正常な仕事ができていないため止まっているのとほぼ同じ)
- 心肺蘇生法(胸骨圧迫、人工呼吸)とAEDが有効
救命講習などで致死性の不整脈を説明させていただいてます。
しかし、一般に馴染みのない言葉です。
ですから空飯は例え話をします。
致死性不整脈(心室細動)を簡単にわかりやすく説明します。
体に異常が起きて心臓くんに栄養(酸素や血液)が行かなくなると、パニックになってしまいます。
心臓くん「(( ;゚Д゚))ブルブル 」
焦って血液を送る仕事ができません。
痙攣している状態です。
心臓くん「(( ;゚Д゚))ブルブル 」
そこで胸骨圧迫で栄養を送り、電気ショックで心臓をビンタ!
AEDくん「しっかりせんかい!( ‘ ^’c彡☆))Д´) パーン!!」
すると心臓くんは我に帰ります。
心臓くん「はっ!そうだ、お仕事しなきゃ!ドクン、ドクン。。。」
というイメージです。
心臓くんがパニックになれるくらいの余裕がある時でないとAED効果は期待できません。
ですから、心臓に栄養を与える胸骨圧迫との併用が大切。
動かなくなった心臓くんに電気ショックを与えても意味がない理由がわかってもらえましたか?
この話をすると致死性不整脈を理解されやすくなります。
もしよければ皆さんも活用ください。
▼この記事が好きな人は、こちらの記事もオススメです▼
致死性不整脈の他にも危険な不整脈をまとめてありますので参考にしてください。