【応急手当普及員必見!】救命講習指導の6つのコツ

応急手当普及員や指導員、救命講習のポイント紹介

こんにちは、空飯です。

救命講習指導はどのように行ってますか?

各所署でマニュアルがあったり、先輩から一子相伝の指導方法を伝授してもらっているというのが多いかと思います。

この記事では「こんな風に救命講習や応急手当てを指導すればいいよ。より深く学んでもらえるよ。」といった救命講習のコツを紹介します。

6つのコツ
  1. 自分を知ってもらう自己紹介
  2. 相手を知る
  3. 体を動かして学んでもらう
  4. 全体に伝える
  5. 理解度・満足度の確認
  6. フィードバックでまとめる

これらを理解する事で、受講者に飽きられずに熱心に学んでもらうことができます。

特に応急手当普及員の方には見てもらいたい内容です。

救命講習を指導する人向けの内容です。

 

まずは指導するために各グループ分けになると思います。

ここから話す内容は各グループ分けになった後からの話です。

 

【コツ①】自分を知ってもらう

自己紹介やあいさつがまずは重要です。

例えば私であればこのようなあいさつをします。

空飯
お疲れ様です!

このグループを担当します。

救塾消防署から参りました空飯です。

私は人を直接的に助けることができる消防士にあこがれ高校卒業後に就職しました。

また、救命の最前線で活躍できる救命士にやりがいを感じ、数年前に資格を習得しました。

やる気と熱意はだれにも負けません。

今日は皆さんとともにステップアップしていきたいです。

ちなみに地元は〇〇町で〇〇店のたい焼きが大好きです。

よろしくお願いします。

 

このあいさつで大切なポイントは2つです。

挨拶によるアイスブレイク

あいさつと自己紹介をすることによってアイスブレイク効果を得ることができます。

アイスブレイクとは初めての人同士が緊張をときほぐすための方法です。

集まった人を和ませ、話しやすい雰囲気を作ることができます。

積極的に関わってもらえるようになり、学びやすい雰囲気となります。

 

自己紹介は堅苦しい雰囲気を出さずフランクにいきましょう!

 

ジョークなどを交えるとなお、いいですね!

「今日は皆様のような「美魔女軍団」に指導できて、やる気倍増です!」など

自己開示による共感と惹きつけ

自己紹介することで「自分はこんな人間だよ」といったことを知ってもらえます。

知ってもらうことで相手も話しやすくなるものです。

 

例えば私は

空飯
地元は〇〇町で〇〇店のたい焼きが大好きです。

よろしくお願いします。

と自己紹介しました。

 

この狙いは「共感」です。

同じ地元の人なら

「わかる、わかる!あそこのたい焼きおいしいよね!ちなみに私はクリーム派!」

といった反応(共感)をもらえます。

共感を得ることで、一気に場の雰囲気が和み、気軽に質問されやすい雰囲気、学びやすい雰囲気が形成されるのです。

 

ポイントとしては共感できるような自己紹介することです。

「自分はこんな風な人間だよ(地元は◯◯町)こんなの好きだよ(〇〇町のたい焼き)救命講習を教えるのはこんな理由だよ(やる気がある人に効果抜群)」といった内容を含めるとグッドです!

 

また、受講者が積極的で「救命講習を学びたい!」というやる気のある人にはこんな自己紹介はどうでしょうか。

応急手当普及員
初めまして応急手当普及員の〇〇です。

私は数年前、駅のホームで目の前で人が倒れるといった場面に遭遇しました。

その時は119して救急車を呼んだのですが、その後何をすればいいのか全くわからず歯がゆい思いをしました。

ですから、救命講習を受講しました。

この知識を多くの人に広められたら、死ななくて済んだ命の手助けをできるのではないかと思い、今に至ります。

まだまだ指導力不足かもしれませんがよろしくお願いします。

 

どうでしょうか?

 

ただ名前などをあいさつした応急手当普及員から教わるより、自己開示した応急手当普及員から教わりたくなりませんか?

これがやる気がある人に効果的な「惹きつけ」です。

自分のアツい気持が相手に伝わると人を惹きつけます。

やる気のある人に効果的です。

逆にやる気がない人には「共感」で攻めた行った方が効果的です。

 

この「わかる、わかる」といった共感「へー、そうなんだ」といった惹きつけが相手の学習意欲を刺激するのです。

【コツ②】相手を知る

自己開示によるアイスブレイクのあとは相手を知ることが重要です。

 

相手を知るとは職種経験度について把握するためです。

グループに分かれたら自己紹介してもらいましょう!

応急手当普及員
ではせっかくなので自己紹介しましょう。

名前、職業(もちろん答えたくなければ答えなくてもいいですよ)

なぜ救命講習を受講したかをお願いします。

※救命講習受講の動機は周りへの刺激効果と、本人のやる気度を測るパロメーターになります。

「この人にそんな過去が…。」といった刺激が周りへ伝わることで良い学び場になるのです。

「職種」で重点事項を決める

例えば老人福祉施設の職員であれば「高齢者への対応」「異物除去の重要性」などに重点を置く必要があります。

また、プールの監視員なら「溺水の対応」「人工呼吸の重要性」「AED使用時の注意(濡れた体を拭く)」などといった説明をする必要があります。

補足説明

ガイドライン2015からは子供に接する機会の多い職種には胸骨圧迫とともにできるだけ人工呼吸を含む心肺蘇生法を習得することが望まれるようになりました。

たとえば、保育士、幼稚園、学校教諭、親などの養育者などです。

「経験度」で内容の深さを決める

救命講習を過去に受講したことがあるのであればさらにハイレベルな指導が可能です。

例 「AEDを置く位置は次に胸骨圧迫を交代できやすいように頭側へ置きましょう」など

 

また、初めての人には「まずは全体の流れ」を知ってもらう必要があります。

細かい「枝」部分はあえて注意せず、太い重要な「幹」部分のみを注意しましょう。

 

枝の例
胸骨圧迫が少し早い←あえて注意しない

幹の例
人工呼吸が入らないので何度も入れようとする←「人工呼吸は2回までです。もし入らなければ無理せずに胸骨圧迫を再開しましょう。胸骨圧迫をやめる時間をどれだけ少なくするかが重要なんですよ」といった具合です。

補足説明

ガイドライン2015からは熟練度に応じて最も適した手順をすすめています。

たとえば、ライフセーバーや熟練救助者、心肺停止に遭遇する可能性が高い市民です。

医療従事者と同様に人工呼吸を含む心肺蘇生を実施してもらうのが理想的です。

【コツ③】体を動かす(体験型)指導

座って話だけ聞いているというのは集中力が続かないものです。

聞いて学び、手足を動かし学び、再度、聞いて学ぶことにより知識が定着します。

 

体に覚えてもらうことが重要です。

 

体を動かしながら、重要なポイントを何度も伝えることがより深い学習へとつながります。

 

時間配分もできるだけ体験(訓練)に時間を割いた方が理解度は深まります。

補足説明

動画を見てもらったりするのも効果的です。

「死戦期呼吸」は説明しても理解しにくいものです。

動画を見てもらうと、より理解が深まります。

 

【実際の映像】死戦期呼吸(ギャスピング)の種類 動画のまとめ

2016.06.08

【コツ④】全体に伝える(双方向型)指導

一方的、マンツーマン的な指導をしてはいけません。

手技を間違った人がいたらチャンスです。

「その方法はこうするとより効果的ですよ」などと修正し「みなさんも気をつけましょう!」と全体に伝えましょう。

なぜなら、一対一では周りが飽きてしまいます。効率が悪いです。

さらに、受講者は同じ間違いをするものです。

先に間違った例を見ると、受講者は気をつけるようになります。

もし、同じ間違いを他の受講者もしてしまったら再度全体に修正をかけます。

このことで、さらに深い知識の定着となります。

一方的指導とは

たとえば、こちらがいくら重要だからと言ってマシンガントークのような指導はNGです。

相手が理解しているか空気を読む必要があります。

わかりやすい言葉を使うのが大事です。

 

NGな例

応急手当普及員
(胸骨圧迫をしている受講者に一気に説明する)胸骨圧迫をする位置は胸の真ん中です。

真上から垂直に傷病者の胸が約5㎝沈むまでしっかり圧迫します。

リズムは1分間に100~120回。

胸がもとの位置に戻るように圧迫解除し、それを絶え間なく圧迫することが重要です。

受講者
(そんないっぺんに言われても…)

 

良い例(胸骨圧迫している受講者を見ながら)

応急手当普及員
胸の押す位置は…。あっていますね!ちゃんと胸の真ん中です。

深さもいいですね。5センチしっかり押せています。その調子です。

リズムもいいですし、胸も元の位置に戻っています。バッチリですね!

(周りを見ながら)皆さんもこのような胸の真ん中を強く、早く、絶え間なく、しっかり圧迫解除した胸骨圧迫を目指しましょう!

受講者
(よかった、やり方間違ってないみたいだ。強さも早さもこれくらいで良いんだなー)

となります。

周りを見渡しながら「全体に話しているんだよ!」という雰囲気がポイントです。

マンツーマン的な指導をしない

マンツーマン的指導とは、「相手と二人っきりの世界」に入ってしまうことです。

たとえばNGな例

家族
人工呼吸がうまく入りません。何度もやってしまいます。
応急手当普及員
おでこを抑えてしっかり仰け反らせるとうまく入りますよ。

指に力を入れすぎても良くないです。

支えるだけにしてください。

あ、鼻もしっかりつまみましょう。

うん、良くなってきているみたいですけど空気が漏れていますね。

しっかり口を大きく開けて隙間をなくしましょう。

あと…

周りの受講者
(早く終わらないかなー。晩飯何かなー)

といった具合になってしまいます。

 

良い例

受講者
人工呼吸がうまく入りません。何度もやってしまいます
応急手当普及員
おでこを抑えてしっかり仰け反らせるとうまく入りますよ。

他に改善すればいい点などありませんか?

そこの〇〇さん

受講者〇〇さん
(あー、晩飯は…あっ!)

はい、指に力が入りすぎている気がします。

あと、自分の口を大きく開けて隙間をなくしたらいいと思います。

他の受講者
(うかうか、してらなんねー。そうか、ポイントは指に力を入れすぎないことと口を大きく開けることなんだ!フムフム)
応急手当普及員
お!だんだん人工呼吸がしっかり入るようになってきましたね。

今のポイントは3つ

「1おでこに手を当てて仰け反らせる。指は支えるだけ。2口を大きくあけて隙間をなくす3鼻をつまむのも忘れない」

(周りを見渡しながら)みなさんもこのポイントは重要なので、次にやるとき意識してみてください。

周りの受講者
はい!(なるほどー)

【コツ⑤】理解度・満足度の確認

ひととおりの心肺蘇生法が終わったら、質問をとりましょう。

理解度・満足度を確認するためです。

「何も質問がない」ということも多いと思います。

もしかしたら「なにが分からないかわからない」という状態かもしれません。

 

そんな時は「一番伝えたい幹」」の部分を逆に質問しましょう。

応急手当普及員
では、胸骨圧迫で押す深さは約何センチですか。〇〇さん。
受講者〇〇さん
え、あ、はい。確か5㎝だったと思います。
応急手当普及員
その通りです!約5㎝沈むくらいの力で圧迫でしたね。

 

AEDに関してよくある質問をまとめていますので参考に↓

【救急救命士が説明】AEDこんな時はどうする?よくある質問と回答

2016.06.04

【コツ⑥】フィードバックでまとめる

受講者のできている部分、できていない部分を正しく認識する必要があります。

受講者自身も間違っていくことに気がついていません。

フェードバックをして修正してあげることが重要です。

どうすればより良い行動をとれるのかを考えてもらいます。

やる気を引き出すフィードバックを心がけましょう。

フィードバックの種類

ポジティブFB

良いところを見つけてほめる。

例「しっかりと人工呼吸ができていましたね。」

効果 やる気が出る。対人関係が良好になる。

レセプティブFB

相手の行為をいったん受け入れて気付かせる。

例「しっかりと空気を入れることができていました。けれども、胸の上がり下がりは見えていましたか?横目で胸を見ながら空気を入れるとよりスムーズな人工呼吸になりますよ」

効果 問題を修正できる。対人関係も悪くなりにくい。

コンストラクティブFB

建設的指導。根拠を示して前向きな指導をする。

「あまり人工呼吸に時間をかけすぎると胸骨圧迫の中断時間が長くなります。人工呼吸は2回までの理由がここにあります。2回チャレンジして無理なら胸骨圧迫をしましょう」

効果 より効果的な問題修正ができる。そこまで対人関係が悪くならないが指導方法に注意。

ネガティブFB

短所・間違いを指摘する。

「ダメですね。胸を押す力が弱いです。」

効果 抜群の問題修正ができる。対人関係は悪化。多用するとやる気と自信の喪失。

各フィードバックのまとめ

基本的にはポジティブフィードバックを使用しましょう。

ここぞというときはネガティブフィードバックも有効です。

ポジティブフィードバックが受講者のやる気に繋がります。

ネガティブフィードバックは一見良くないイメージです。

しかし、ここぞというときに使うと指摘事項を深く印象ずけることができます。

1回しか使えない切り札として使用するのはありだと個人的には思います。

補足説明

ちなみに消防の訓練ではネガティブFBが多いです。

ほぼ、褒められることはありません。

指導者は常にアラ捜しをしている状態です。

これは「消防職員はできてあたりまえ」の精神があるからです。

これにより、上下関係や緊張感が生まれます。

しかし、こうもネガティブFBが多いとやる気が失われます。

あまり良くない雰囲気だと個人的に思いますね。

頭ごなしに注意するのではなく、

「なぜいけなかったのか」

「どうすれば良くなるのか」

を提示することが大切です。注意するだけならだれでもできます。

有能な指導者は「なぜ注意するのか」の意味を理解しています。

フィードバックの種類はぶっちゃけどうでもいいです。(説明しておいてコレです笑)

大切なのは「相手を評価して、悪い個所は改善。良い個所は褒めて伸ばす。」というだけの話。

「色々なフィードバックがあるよ」という方法の提示でしかありません。

 

指導する側は「これだけは忘れないで」という気持ちがあれば自然とフィードバックも良いものへとなるはずです。

救命講習指導のコツまとめ

空飯
6つのコツ
  1. 自分を知ってもらう自己紹介
  2. 相手を知る
  3. 体を動かして学んでもらう
  4. 全体に伝える
  5. 理解度・満足度の確認
  6. まとめる

救命講習で大切なことは「いかに飽きずに学んでもらうか」です。

どうしても堅苦しくなる内容です。

興味を持ち続けてもらうには工夫が大切。

 

例えば、自己紹介で相手のやる気を上げる。

話し合える雰囲気で相手にも考えてもらう。

理解度を把握して問題を修正する。

 

これらがより質の高い救命講習につながります。

また、「幹」となるポイントは何度も強調することで記憶の定着につながります。

ポイント

最初に提示する(胸骨圧迫で重要なのは約5㎝しっかり押すことです)

途中に提示する(やっている最中に「5㎝しっかり押せてますね」など)

最後に示す(「しっかり5㎝押せていましたね」)

大切なことは少なくともはじめと最後には伝えることが重要です。

今回の記事が救命講習の完璧な指導ではありません。

より良い指導をしている人もいるかと思います。

「私はこのような講習で好評をいただいている」という人はコメントから教えていただければ幸いです。

あなたの意見を記事に反映させます。

 

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