こんにちは、救命士学習塾講師のHARUです。
僕も塾長と同じで救急救命士東京研修所(エルスタ)の卒業生です。
救急救命士の運用が始まってから10年以上のキャリアを持ちます。
救命士に向いている人を、10年の経験から感じたことをあなたにお伝えします。
・救命士を目指している人。
・どんな能力が必要か知りたい人。
・自分の強みを活かしたい人

HARUは救命士になって10年以上経つんだよね??
どんな人が向いているって感じるのかな?

血小板ちゃん、質問ありがとう。
一番は、「強い責任感」だと思うんだよね。人の命が関わっているから、処置判断に中途半端なことができないよね。
他の救命士の意見を覗いてみよう!!
例えば、こんな資料みたことあるかな?

この資料は、救命士のリアル過ぎる本音が書いてあるんだけど、ここにも救命士に向いているかが読み取れるんだ。
上から順番に現役救命士の僕が答えるね。
①傷病者の搬送・・・現場についてからの判断になりますがと書いてありますが、不搬送といったケースもあります。その場合、不搬送にするための根拠がないといけません。いい加減なことでは不搬送にはできなということになります。
ということは、責任感の強い人は救命士に向いています!!
②深夜手当なども付き・・・深夜手当がつくということは、深夜に救急活動をします。+α働くので体力に自信がないと、ついていけれません。
ということは、体力がある人は救命士に向いています!!
③人間関係・・・病院とのミスマッチは確かにあります。しかし、そこで、コミュニケーションを怠ってしまったら、病院との溝は深まるばかりです。毛嫌いをせずに、関係性を構築していくことが重要です。
ということは、コミュニケーション能力が高い人は救命士に向いています!!
④勤務形態・・・消防での勤務体制は24時間の勤務になります。その中で、数々の救急出動をこなさないといけません。帰署してからも出動の報告書が待っているので、なかなか「休む」といったことができません。
ということは、体力がある人は救命士に向いています!!
⑤医療行為の限界・・・たしかに限界を感じることはあります。しかし、他の医療行為のほかにするべきことはないでしょうか?そのために、現場への医師搬送があります。ドクターヘリがあります。ドクターカーがあります。代替案で現場を切り抜けれるのです。
ということは、冷静沈着な判断力ができる人は救命士に向いています!!

この資料からも、救命士に向いているかどうかが読み取れるんだね。
この資料のように救命士をネガティブに感じてしまう事は、ひょっとしたら、救命士に向いていないのかもしれないね。
今度は、HARUが救命士として働いてきた10年間で感じた「救命士に向いている人」を教えてもらいたいな。
HARUの意見は、絶対、救命士を目指す人には参考になるね!!

了解しました!!
では、救命士に向いている人として5個厳選しました。
この5個は絶対に外せないものなんだ。
実際、救命士業務を業務を行うようになって強く感じるようになったものばかりだよ。
解説していくね!!
目次
【救命士に向いている人①】強い使命感

救命士は、救急を業務としていて、人の命を取り扱っています。
命を絶対に守らないといけません。
なぜならば、そこには強い使命感が必要だからです。
使命感とは、絶対に途中で諦めない強さだと思います。
僕は、2年前に経験した忘れることのできない、交通事故があります。大型トラックと軽四自動車の正面衝突事故で、軽四自動車の中年の男性の命は今にも消えそうでした。
外観の観察結果は、出血量が多いことから、ショックになることは予想がつきました。
ぼくは、この人の命をつなぎ留めたい一心で、搬送を優先しながら、心肺停止前の輸液を行いました。
その人は、搬送中に容態変化することなく、一命を取り留めました。

救命士を動かしているのは「助けたい」という使命感なのです。
そこで、現場、状況にのまれてしまってフリーズしたらどうでしょうか?
命を繋ぐことはできません。
救命士はいかなるときも「活動」を止めてはいけないのです。

救命士が、まさに救命の最後の砦だってよくわかるね。
市民のために、すごいよね・・・。
最後まで活動し続けられる、使命感・責任感を持っている人は、救命士に向いています。
【救命士に向いている人②】体力に自信がある

実は、救命士はメチャクチャ体力がいります。
「体力は救助隊とか、消防隊に必要でしょ」ってよく勘違いをされがちです。
なぜならば、出動件数が全く違うからです。
僕の今勤務している署は、
一か月あたり
火災3件
救助2件
救急300件←(桁違い笑)
ということになっています。
ぼくは、救命士になりたてのころ、帰署前に救急出動が5連続するという悪夢にあったことがあります。
時期は、お盆を過ぎた時期で、まだまだ残暑が厳しい時期でした。
加えて、僕たち救急隊は、帰署していないので食事もまともに摂れない状況です。
まさに体力が限界になったのです。
体力がなくなってくると、判断するまでに時間がかかってしまいます。そうなってくると、活動時間の遅延にもつながります。
救命士は、炎天下でも、どんな環境でも活動をし続けないといけません。
そこには体力があっての活動なのです。
いまでこそ、救急車内に飲料水を乗せていますが、その時はまだなかったのです。
2件くらいなら通常通りなので、活動はできたのですが、3件目以降はまさに体力との戦いでした。
5件目は、CPAまでいただいちゃいまして・・・、ボロボロになりながら、活動しました。

救急隊なら、普通じゃないの??。

普通ではありません。大きい消防本部の事情は分かりませんが、僕の本部では、過去に類を見ないかたちでした。
そのときから、体力がいるのは、救急隊だとおもいました。
救急出動に備えて、体力がある人が救命士に向いています。
【救命士に向いている人③】冷静沈着な判断力

救命士には冷静沈着に判断をすることが必要になります。
なぜならば、判断に優先順位が必要だからです。
この判断を下すことに冷静さが必要になってきます。現場の状況にのまれたり、自分自身が緊張してしまっては、冷静でいられません。
僕が対応した、救急事案で、「車の追突事故で、各車両の乗員が負傷しています。現場に向かって下さい。」というものがありました。
よくある交通事故の事案だと思い、現場到着してみたら、なんとびっくり!!
「何台追突しているの??」ってかたちの交通事故でした。
5台追突痕があり、ざっと見ても、10人は車外でうろうろしている状況です。
すぐに、現場整理に取り掛かりました。僕は状況把握を行いながら応援要請をしました。
結果的に、軽症者(搬送不要者)多数で、中等症者以上はいなく、多数傷病者事案には該当しませんでした。
この場合は、現場の状況把握と応援要請をすることが大原則です。最初から傷病者に飛びついては収拾できません。
この判断を下すことに冷静さが必要になってきます。
つまりは、現場の状況にのまれたり、自分自身が緊張してしまっては、冷静でいられないということになります。

どんな過酷な場面でも、常に冷静さって大切なんだね。
HARUはよく冷静でいられたね。

なかなか冷静ではいられませんが、冷静でいられるように、事案ごとに努力をしています!!
冷静沈着な判断力がある人は、救命士に向いています。
追伸(空飯)


僕は当時救命士をしていた頃、この言葉を胸に活動していました。
冷静沈着な人、クールに広い視野を持てる人は救命士に向いていますね!
【救命士に向いている人④】知識習得に積極的

救命士は、知識習得に積極的な人が向いています。
なぜならば、積極的に動かないと最新の知識に乗り遅れるからです。
得た知識が活かされるときは、いつやってくるのか見当もつきません。ただ、その知識が、市民のためになったとき「勉強していてよかった。」と改めて感じさせられます。
その知識習得の場が、各種勉強会になります。
僕たち救命士は、貪欲に知識を吸収するべくなるべく多くの勉強会に参加しています。
その勉強会の出席率の高さにいつも感心してしまいます。会場の椅子は常にいっぱいなのです。
それだけ、全救命士は、知識習得に貪欲なのです。
しかし、大変なのが、業務時間外に勉強会があるのです。
業務時間外に勉強会や講習会が開かれることは仕方がありません。業務中は、通常勤務で救急出動しているわけなのですから。
ただ、業務外なのにも関わらず、市民のために自分を磨き続けることは救命士に向いている人じゃないと実行できないなと感じさせられます。
どんな状況でも、知識習得に積極的でな人が、救命士に向いています。
↓救命士の訓練について知りたい人はこちらに詳しく書かれてます。
【救命士に向いている人⑤】コミュニケーション能力が高い

救命士はコミュニケーション能力が高い人が向いています。
なせならば、救急隊はチームで活動するからです。
救急活動は一人では行えません。
そのため、救急活動外のコミュニケーションがとても重要だと思っています。
日ごろ、僕はよく、部下や後輩たちと他愛もない話で盛り上がっています。しかし、そこには救急活動の際の活動方針を入れたり、それぞれの考え方を集約しながら、すり合わせを行っています。
そうしたこまごまとした救急活動の打ち合わせをした結果の、活動中の出来事になります。
小さいことまで決めているので、指示を出さなくても、アイコンダクトで通じるのです。
特に活動が複雑な、CPAの資器材の配置レイアウトや波形確認、アドレナリンの投与の時間管理などが特に功を奏しています。
まさにコミュニケーションを取った結果だと僕は思っています。
つまり、チーム医療をめざして、コミュニケーションをとりながら輪を深めていくことが重要となります。
コミュニケーション能力が高い人が、隊を円滑にまとめられるので、救命士に向いています。
↓救命士の魅力について知りたい方はこちら
まとめ
・【救命士に向いている人①】強い使命感
・【救命士に向いている人②】体力に自信がある
・【救命士に向いている人③】冷静沈着な判断力
・【救命士に向いている人④】知識習得に積極的
・【救命士に向いている人⑤】コミュニケーション能力が高い

なるほどね!!「救命士に向いている人」って自分ではわからないけど、具体的に教えてもらったら、よくわかるね。
いいところは伸ばして、足りないところは補えばいいね!
向き不向きを理解して、目標に近づくことができるね!

そうなんだよね。
血小板ちゃんも言ってくれたとおり、足りないとことは補えばいい。
向いてないからといって、諦める必要はないよ。
長所を伸ばせばOK!

救命士めざしている人はがんばってほしいな!!。
これからも、大変だけど、がんばってね!!
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↑年収1000万越えは東京消防庁などの超出動が多いところです。
地方だと30歳くらいで年収400万くらいですねー(空飯談)
詳しくは上記記事で書かれてます。
・【救命士に向いている人①】強い使命感
・【救命士に向いている人②】体力に自信がある
・【救命士に向いている人③】冷静沈着な判断力
・【救命士に向いている人④】知識習得に積極的
・【救命士に向いている人⑤】コミュニケーション能力が高い